2010年07月21日
1つの茎にいくつも花咲く不思議な蓮。「近江妙蓮公園」
こんにちは! ミナクサレポーターのぎんねこです。
湖沼の多い滋賀では、この季節になるとさまざまなところで
優美な蓮の姿を見ることができますが、今回ご紹介するのは
1つの茎に2~12もの花が咲く不思議な蓮。

つぼみのときは1つに見えますが、開花すると花の中心がいくつも見え
花びらが2000~5000枚にも達します。
この世にも珍しい蓮が咲くのは、南草津から少し足をのばしたところ。
守山市にある「近江妙蓮公園」です。


なんと室町時代から600年もの間、
地域の旧家である田中家と地元の人々によって守り育てられてきた貴重な蓮なんです。
県の天然記念物であり、守山市の市花でもあります。
公園には資料館も併設されていて、入園は大人・高校生200円、小中学生100円。


※開花時期は火曜のみ閉園。10月~5月は土日祝のみ開園。
例年、7月中旬から8月上旬が見ごろですが、
今年は寒い時期が長かったため、少し開花が遅れているとか。

先週末に訪れたときには、まだつぼみがほとんどでしたが
連日の暑さでそろそろ見ごろを迎えそう、とのこと。
守山市では開花にあわせて「ぐるり蓮の旅」を企画。
くわしくは文末でご紹介しています。ぜひご参加を!
園内には茶室をはさんで「瑞蓮池」と「妙蓮池」の二つの池があります。

池のぐるりをまわってみると…
ありました! 見ごとに咲いている妙蓮。

これは花が3つ付いているでしょうか。
ほんとうに、なんとも不思議な姿です。

こちらは花が4つあるように見えます。
普通の蓮(常蓮)より花びらが多くて、とっても豪華!
妙連は、慈覚大師が唐から持ち帰って田中の池に植えられたと伝わっており、
その珍しさから公家や将軍家に献上されたという記録が数々残っているほど。
花が散り落ちないことから、安産の妙薬として珍重されたこともあったそうです。
この蓮には常蓮のようなおしべやめしべがなく、花弁だけしかありません。
つまり種子が出来ないので育成が大変なんです。
おしべやめしべは花びらに変わってしまったのだと考えられ、
花びらは平均3000枚を超えます。
研究者が朝から夕方までかかって数えた、というエピソードも残っているとか。
いや、根気のいる作業です。
池には橋が渡されているので、花を間近に見ることができました。


蓮ってつぼみも葉もこんなに大きいんですね。

園内にはカメラや絵筆を手に一心に花を見つめる人の姿がちらほら。
絶好の被写体です。
泥のなかから清らかな花を咲かせる蓮。
そのうえ、ほかでは見られない珍しい姿とあって
近江妙蓮が古くから人々の心をひきつけてきた意味がよくわかります。

自然の造形って、どうしてこんなに美しいのでしょうか。

葉の上の露まで、どこか気品が漂います。

茶室の縁側で一休みしながら花を眺めることもできるようなっています。


そしてこちらが資料館。


なかからも蓮の咲く池がよく見えます。
資料館では、妙蓮の特性のほか、歴史がくわしく紹介され、
貴重な古文書なども展示されています。

長い歴史を誇る近江妙蓮ですが、
実は明治29年を境に咲かなくなった時期がありました。

そこで戦後、世界的なハス学者である大賀一郎博士とともに
地元を挙げて妙連池の復興に取り組み、見ごと復活に成功したという歩みがあります。
現在の妙蓮は、博士によって金沢駅前・持明寺の加賀妙蓮を移植したものですが
加賀の蓮も、もとは幕末にこの守山から移されたそうで
いわば妙蓮が「里帰り」したというわけ。
資料室の写真だと、花のようすがさらによくわかります。
こちらは1茎4花。「田字蓮」と呼ばれます。

1茎5花は「五行蓮」。

館内には「妙蓮庵」と名付けられた茶室も。


8月1日までの土日祝には市民茶会も催されます(1服200円)。

花の美しさとともに、郷土の歴史に触れる資料館へ、ぜひ出かけてみてください。
「ぐるり蓮の旅」 (事前申込要)
■開催:2010年7月23日(金)・24日(土)・25日(日)・
30日(金)・31日(土)・8月1日(日) ※各日80人限定・先着順
■料金:大人2980円・子ども(小学生以下)1500円
■日程:JR守山駅(専用バス)~草津市立水生植物園みずの森(ハス群生地)~
佐川美術館~昼食~第一なぎさ公園ひまわり公園~おうみんち~
近江妙蓮公園~たねや守山~JR守山駅
■申し込み:守山市観光物産協会 077-582-1266ほか
■HP:「ぐるり蓮の旅」
※情報は2010年7月現在。詳しくは直接お問い合わせください。
近江妙蓮公園・近江妙蓮資料館
守山市中町39番地
077―582-1340
開館 9:00~17:00(開花時期は延長あり)
休館 火曜日(祝日の場合は開園、翌日休園)
※10月~5月は月~木曜休園
より大きな地図で ミナクサブログ2010/07/21 を表示
湖沼の多い滋賀では、この季節になるとさまざまなところで
優美な蓮の姿を見ることができますが、今回ご紹介するのは
1つの茎に2~12もの花が咲く不思議な蓮。

つぼみのときは1つに見えますが、開花すると花の中心がいくつも見え
花びらが2000~5000枚にも達します。
この世にも珍しい蓮が咲くのは、南草津から少し足をのばしたところ。
守山市にある「近江妙蓮公園」です。


なんと室町時代から600年もの間、
地域の旧家である田中家と地元の人々によって守り育てられてきた貴重な蓮なんです。
県の天然記念物であり、守山市の市花でもあります。
公園には資料館も併設されていて、入園は大人・高校生200円、小中学生100円。


※開花時期は火曜のみ閉園。10月~5月は土日祝のみ開園。
例年、7月中旬から8月上旬が見ごろですが、
今年は寒い時期が長かったため、少し開花が遅れているとか。

先週末に訪れたときには、まだつぼみがほとんどでしたが
連日の暑さでそろそろ見ごろを迎えそう、とのこと。
守山市では開花にあわせて「ぐるり蓮の旅」を企画。
くわしくは文末でご紹介しています。ぜひご参加を!
園内には茶室をはさんで「瑞蓮池」と「妙蓮池」の二つの池があります。

池のぐるりをまわってみると…
ありました! 見ごとに咲いている妙蓮。

これは花が3つ付いているでしょうか。
ほんとうに、なんとも不思議な姿です。

こちらは花が4つあるように見えます。
普通の蓮(常蓮)より花びらが多くて、とっても豪華!
妙連は、慈覚大師が唐から持ち帰って田中の池に植えられたと伝わっており、
その珍しさから公家や将軍家に献上されたという記録が数々残っているほど。
花が散り落ちないことから、安産の妙薬として珍重されたこともあったそうです。
この蓮には常蓮のようなおしべやめしべがなく、花弁だけしかありません。
つまり種子が出来ないので育成が大変なんです。
おしべやめしべは花びらに変わってしまったのだと考えられ、
花びらは平均3000枚を超えます。
研究者が朝から夕方までかかって数えた、というエピソードも残っているとか。
いや、根気のいる作業です。
池には橋が渡されているので、花を間近に見ることができました。


蓮ってつぼみも葉もこんなに大きいんですね。

園内にはカメラや絵筆を手に一心に花を見つめる人の姿がちらほら。
絶好の被写体です。
泥のなかから清らかな花を咲かせる蓮。
そのうえ、ほかでは見られない珍しい姿とあって
近江妙蓮が古くから人々の心をひきつけてきた意味がよくわかります。

自然の造形って、どうしてこんなに美しいのでしょうか。

葉の上の露まで、どこか気品が漂います。

茶室の縁側で一休みしながら花を眺めることもできるようなっています。


そしてこちらが資料館。


なかからも蓮の咲く池がよく見えます。
資料館では、妙蓮の特性のほか、歴史がくわしく紹介され、
貴重な古文書なども展示されています。

長い歴史を誇る近江妙蓮ですが、
実は明治29年を境に咲かなくなった時期がありました。

そこで戦後、世界的なハス学者である大賀一郎博士とともに
地元を挙げて妙連池の復興に取り組み、見ごと復活に成功したという歩みがあります。
現在の妙蓮は、博士によって金沢駅前・持明寺の加賀妙蓮を移植したものですが
加賀の蓮も、もとは幕末にこの守山から移されたそうで
いわば妙蓮が「里帰り」したというわけ。
資料室の写真だと、花のようすがさらによくわかります。
こちらは1茎4花。「田字蓮」と呼ばれます。

1茎5花は「五行蓮」。

館内には「妙蓮庵」と名付けられた茶室も。


8月1日までの土日祝には市民茶会も催されます(1服200円)。

花の美しさとともに、郷土の歴史に触れる資料館へ、ぜひ出かけてみてください。
「ぐるり蓮の旅」 (事前申込要)
■開催:2010年7月23日(金)・24日(土)・25日(日)・
30日(金)・31日(土)・8月1日(日) ※各日80人限定・先着順
■料金:大人2980円・子ども(小学生以下)1500円
■日程:JR守山駅(専用バス)~草津市立水生植物園みずの森(ハス群生地)~
佐川美術館~昼食~第一なぎさ公園ひまわり公園~おうみんち~
近江妙蓮公園~たねや守山~JR守山駅
■申し込み:守山市観光物産協会 077-582-1266ほか
■HP:「ぐるり蓮の旅」
※情報は2010年7月現在。詳しくは直接お問い合わせください。
近江妙蓮公園・近江妙蓮資料館
守山市中町39番地
077―582-1340
開館 9:00~17:00(開花時期は延長あり)
休館 火曜日(祝日の場合は開園、翌日休園)
※10月~5月は月~木曜休園
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ぎんねこ
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ぎんねこさん