2009年10月21日

琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

こんにちは、キューピーです。

秋晴れの日、滋賀県民にはおなじみの「琵琶湖環状大回りの旅」へ出かけました。
その様子を 「前編」・「後編」 に分けてご紹介します。

琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

「大回り乗車」とは、鉄ちゃん用語のひとつで、
「JR大都市近郊区間内の特例」というものです。
目的の駅まで実際に乗車する経路にかかわらず、
最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます。
つまり草津から南草津まで一駅乗車するのと、
ぐるっと琵琶湖を回って行っても同じ料金で乗車できるのです。
JRも認めている乗車方法です。

<大回り乗車主要案内ページ>
大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例:JRおでかけネット(JR西日本)
きっぷに関するご案内:JR東日本
連休は電車で一日旅! 西武鉄道の大回り乗車に挑戦:日経トレンディネット
もっとおトクに! 賢い鉄道旅行術:マイコミジャーナル


いくつかのブログでも既に投稿されていますが、
今日は各駅停車に乗って回ってみました。

出発は草津駅。
早速、南草津までの乗車券を140円で購入し、米原行き普通電車に乗り込みます。

琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

栗東駅ー守山駅ー野洲駅ー篠原駅
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

草津駅を出ると草津線と分岐します。
左が草津線柘植方面、右が東海道本線米原方面
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

守山を過ぎると「野洲川」を渡ります。
近江富士「三上山」を間近にのぞみます。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

野洲を過ぎると右手には京都総合運転所野洲派出所(旧野洲電車区)があり、
近郊電車が留置されています。
かつては急行「きたぐに」も留置されている事もありました。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

近江八幡駅ー安土駅ー能登川駅ー稲枝駅
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近江八幡を過ぎるとあたりは稲刈りの終わった田園風景。
その先には「八幡山」が。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

安土を過ぎると左手に「安土城址」
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

河瀬駅ー南彦根駅ー彦根駅ー米原駅
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

彦根駅の手前では近江鉄道の電車と並走!
こんなタイミングは滅多に無い事です。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

彦根駅を過ぎると右手に見える山は「佐和山」
今話題の「石田三成」の居城、佐和山城のあったところです。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

しばらく行くと回りに不釣り合いな高い塔が。。。
フジテックさんのエレベーター研究塔だそうです。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

米原駅直前の右手には、鉄道ファンなら知らないものはいない、
「新幹線試験車両」が展示されている「新幹線高速試験車両保存場」があります。
ここには300X、STAR21、WIN360の3台が保存されています。
300Xは700系、STAR21はE1系MAX、WIN360は500系新幹線の試験車両です。
通常は柵で囲われて近づけませんが、年に2〜3回程度、一般公開されています。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

米原駅に到着です。

琵琶湖一周にあたり、唯一食事(そば、駅弁)が出来る駅です。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

米原から東京方面へはJR東海の営業境界となるため、
米原駅にはJR東海の電車も入線します。
左がおなじみのJR西日本223系、右がJR東海の313系電車です。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

新快速の長浜行き、近江塩津行き、敦賀行きは、米原駅で前4両のみが切り離されます。
後ろの列車はここで回送扱いとなりますのでご注意を。。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

米原から乗り込むのは521系電車、近江塩津行きです。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)
この電車の最大の特徴は、直流と交流に対応している事とワンマン運転に対応している事です。

交流/直流切り替えレバー
敦賀までは直流ですが、敦賀以北の北陸本線は交流のため、
このレバーを切り替えます。
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

バスのような運賃表と整理券発券機
琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)琵琶湖一周、大回り各駅停車の旅(前編)

ここで直流と交流についての説明を。。

明治15年3月、長浜駅〜金ヶ崎駅(現敦賀港駅)間が開業しました。
東海道線(琵琶湖線)膳所駅〜長浜駅が開業したのが明治22年なので、
草津駅開業よりも古いのです。
そして、昭和31年11月に米原駅〜京都駅間直流電化完成し、
昭和32年10月、田村駅〜敦賀駅間交流電化完成、
昭和37年12月、米原駅〜田村駅間直流電化完成しました。

って、どういう事かというと、
京都駅から田村駅までは直流、田村駅以北は交流ということ。(ヤヤコシイ!)

この違いは家電も同じで、それぞれの電源方式に合った機器や設備が必要となります。
昔は交流も直流も通して走行できる電車も無かったし、
関西近郊の電車は直流のみ走行できる電車でした。
京都方面から来た電車は米原より北へは行けませんので、
米原で別の電車に乗り換える必要がありました。
そのため県北部の地域では、たいへん不便を強いられてきました。

後に交直両用の電車も開発され、特急電車等に運用されますが、
近郊電車には設備の費用がかさむため実用的ではありませんでした。

直流/交流電化については下記をご参照下さい。

直流電化(Wikipedia)
交流電化(Wikipedia)

ここで滋賀県では「琵琶湖環状線構想」として、
交流電化区間の直流化が進められました。
そして、平成3年9月に米原駅〜長浜駅間直流化が開業し、
長浜から京阪神に直通電車が運行を始め、
平成18年10月には、長浜駅〜永原駅間(近江塩津駅〜敦賀駅間含む)直流化開業、
新快速が敦賀まで直通運行する事になりました。

このおかげで、北陸本線回りでも湖西線回りでも直通で敦賀まで行けるようになり、
また、近江塩津駅の連絡も良くなり、ぐるっと琵琶湖一周が大変便利になりました。


「前編」はここまで。
「後編」では米原駅を出発して湖西線経由、南草津駅をめざします。



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Posted by キューピー at 12:15 │ キューピーさん