2009年10月07日

草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」

こんにちは、キューピーです。

10月に入り、真夏のような残暑の日もあれば、肌寒い雨の日があったり、
着るものに困ってしまう今日この頃です。

草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」

今回は前回に引き続き、鉄道に関するスポットをご紹介致します。
日頃何とも思っていないことに、「へえー」「ふ〜ん」とでも感じていただければ幸いです。

本日のお題は「踏切」です。kao08

踏切
鉄道の線路は得てして一般交通の妨げになることがあります。
川を渡るにも橋を利用するのと同様に、線路を越えるのにも踏切が必要です。
しかしこれがボトルネックとなり、線路を挟んで往来に支障を来し、踏切を越えるのに数十分も
待たされることもよくありました。
現在、踏切はどんどん廃止されて高架橋や地下道になり、ずいぶん便利になりました。
今回はそんな既に廃止された踏切跡を巡ってみました。
(まだ残っている踏切も含む)

◆中山道踏切跡
草津市街から守山方向へ向かう中山道と東海道線を斜めに交差する踏切です。
ここには草津線の踏切と東海道線の踏切が連続してあり、かつての主要道路である中山道は
絶えず渋滞していました。
近くに高架橋ができたため廃止となりました。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津方向から守山方向に見たものです。
踏切があった形跡は全くありません。

草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
守山方向から見たものです。
道が閉ざされ、新しい道が右にカーブしています。
柵で閉ざされていますが、この先に踏切があったことがよくわかります。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」

すぐ横にこんなトンネルがあります。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
レンガで出来たアーチ状のトンネルです。もちろん自動車は通れません。
相当古いものだと思いますが詳細は不明です。


◆渋川踏切跡
渋川の伊佐々神社を少し草津駅の方に来たところにありました。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
すぐ南側に地下道ができ、廃止になりました。ちょうど草津郵便局のところです。
なぜか今でも踏切の警報機の音がして、親切にも列車進行方向指示器まであります。
ちょうど列車が通過しました。わかりにくいですが方向指示器が点灯しています。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」


◆下笠道踏切跡
草津駅ホームのすぐ南側にあった踏切です。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
線路を挟んで東と西を結んでいた最も重要な踏切でした。
このすぐ東側には東海道と中山道が分岐する道標があります。
かつては草津駅に西口は無く、草津駅西側にあった工場などに行くにはこの踏切を必ず通る
必要がありました。また、草津駅で列車交換作業をしていたため、列車や貨物が踏切内を
行ったり来たりしており、運が悪いと30分以上も待たされることもありました。

この踏切には踏切作業員の方が常駐されて、手動で遮断機の上げ下げをしており、子供の頃は
行き交う列車や作業員の方の様子をずっと見ていた記憶があります。
すぐ横には民家や店舗があり、高架や地下化が出来ずについ最近まで踏切が存続していました。
列車の交換作業が無くなり、以前のような待ち時間は無くなりましたが、それでも「開かずの踏切」と
呼ばれていました。
2007年4月6日、とうとう踏切は廃止され、自転車・歩行者専用の地下道になりました。


◆西草津踏切

草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津駅から草津川トンネルを出たところにある踏切です。この辺りで残っている踏切はここくらい
となってしまいました。草津本陣の角を曲がったところにあります。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」

ここは草津川トンネルが間近で見ることが出来ます。
また、貨物の留置線跡も残っています。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津駅からもほど近いのですが、交通量はめっきり少なく、今のところ廃止されることは
無いでしょう。


◆伯母川踏切跡(山田草津線踏切?)
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
国道1号線草津電機の信号を西に行ったところにあります。すぐ横は立木神社です。
残念ながら踏切だった頃の記憶が全くありません。
高架橋が出来て廃止となりました。ちなみにこの高架橋は1972年7月18日、市内初の立体交差橋として完成しました。


◆乳屋(ちちや)踏切
伯母川踏切跡(立木神社横)から南草津方面に100mほど行ったところにあります。
実はこの踏切、最近までその存在を知りませんでした。
電車に乗っていてたまたま見かけたのですが、実際に訪れてみて、今回の「踏切編」を思いついた
次第です。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
住宅街の端っこにひっそりと残っていました。
踏切に続くスロープは結構急な坂になっており、幅は1メートルほどしかありません。
踏切を渡った先は田んぼが広がっており、舗装された道路は10メートルほど先で田んぼのあぜ道となっています。

草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
目の前すぐを電車が通過して行きます。
なぜこんなところに踏切が必要だったのでしょうか?
まず農作業の方しか利用しないでしょう。(先は田んぼしかありませんから)
それよりもJR西日本さんが踏切を残していること自体、不思議です。
電車で草津ー南草津をご利用の際には、ぜひ探してみてください。


◆やばせ道踏切跡(正式な名称はわかりません)
「いそがば廻れ矢橋の帰帆」で有名なやばせ道にあった踏切です。東海道との角にはかつて「うばがもちや」さんがあり、やばせ道の道標があります。
この角を西に行けば踏切跡があります。
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」

矢橋道について詳しくは「青花さん」の記事をご参照下さい。
いそがば廻れ矢橋の帰帆
矢橋道を歩く。

草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」
昔の踏切の面影をほんの少し残しています。
ここも近くに地下道が出来たため廃止されたものと思われます。


いかがでしたでしょうか?
無くなった、あるいは現存する踏切を見て、ワクワクする訳でも無く、
面白いものでも全く無いのですが(おそらく大多数の方が)・・・

踏切は往来の支障となるとともに、事故等の原因にもなりかねません。
廃止により便利で安全になったということなんでしょうね。
今では「踏切で待つ」という行為そのものが無くなってしまいました。
たまに近江鉄道の踏切に引っかかったりすると、
「お〜ラッキー!」なんて思ってしまいます。(普通思わないか・・・face07


私個人的なノスタルジーと、オタクな「鉄」の独り言とでもご理解いただき、
お付き合いいただいたことを感謝致します。


★余談
平成21年10月10日(土)〜平成21年11月23日(祝)に、
草津市立草津宿街道交流館にて
平成21年度 秋季テーマ展「草津の鉄道120年〜琵琶湖線・草津線と草津駅」
開催されます。
今年は、琵琶湖線・草津線・草津駅が出来て120年。
そして10月14日は「鉄道の日」
とても楽しみな催しです。

草津宿街道交流館


草津周辺の鉄道遺構を求めて その2「踏切編」


※情報は2009年10月現在。


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Posted by キューピー at 12:15 │ キューピーさん