2009年04月24日

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

いよいよ今週末、草津宿場まつりですね。レポーターのぎんねこです。

まつりの時代行列は草津の春の風物詩。まちはおおいに盛り上がります。
そこで今回は宿場名物にクローズアップしてグルメ情報をお届けしましょう。

街道を旅する人々にとって、江戸の昔から草津といえば
何といっても「うばがもち」が有名。

その400年の伝統を受け継ぐのがお菓子処「うばがもちや」です。


宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」


こちらは国道1号線にある本店。うばがもちのほか宿場そばもいただけて
朽木から移築した趣きある江戸期の古民家でおなじみですよね。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」
宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

ほかにも、草津駅構内や駅前のエルティー店、
近鉄草津店、野村店、そして南草津駅から最寄の追分町・工場店などで買うことができます。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」


地元草津で環境にこだわってつくったもち米「滋賀羽二重糯」でもちを作り
北海道小豆でつくったこしあんで包んで、白あんと山芋の練り切りが乗っています。


うばがもちの起源は永禄12年(1569年)。
織田信長に滅ぼされた佐々木義賢一族の遺児を託された乳母が
養育のために売り始めたのがはじまりといわれています。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

乳母の慈しみの心と誠実な思いに感じ入った人々が
口々に「姥が餅」と呼ぶようになったのだとか。
乳母の思いと伝統の味わいがいまに伝えられてきました。


家康にも献じられたこの菓子は次第に
街道を旅する人々の口から口へと評判が広がり
芭蕉が食べ、蕪村が俳句に詠み、広重や北斎の浮世絵、名所図会にも描かれました。

当時の流行言葉に
「瀬田へ廻ろうか矢橋へ下ろか 此処が思案のうばがもち」とあり、
湖をわたる旅人が、瀬田の唐橋へ廻り道をするか、
矢橋の渡しでいちかばちか天候にかけてみるか、
分岐点にちょうど茶屋があったことがうかがえます。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

店内には名所図会などさまざまな資料も展示されていて
往時に思いを馳せながらいただくのも一興。



宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

また同店ではうばがもちはもちろん、草津ならではの銘菓もそろっています。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

とくにおすすめしたいのが草津市の指定花「青花」をつかったお菓子。
青花は友禅染めの原料として江戸時代から栽培されてきた植物で
近年の研究では食後の血糖値上昇を穏やかにする成分が
含まれていることもわかってきています。



草津市では「青花」による産業の振興が盛んに進められていて
うばがもちやでも商品開発を進めてきたのだそう。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

「青花摘み」(1個110円)は、青花の粉末をミルクあんとあわせ
バター風味の生地で包みこんだ人気のお菓子。
うばがもちやのもう一つの手土産の定番です。


宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

4月下旬から8月には「青花わらび餅」(1個250円)も登場し
青花粉末を入れた舌ざわりなめらかなわらび餅でこし餡を包んだ冷菓。


また、あおばなサンドクッキー(8枚入525円)や
あおばな茶(500ml180円、粉末3包420円)などもあります。


宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」
本陣のおかれた草津宿にちなんだもなかは105円。


フルーツと「みかさ」という意外な組み合わせが
人気を呼んでいる「花咲きみかさ」。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」
たっぷりのクリームとフルーツは冷やして食べる新しいスイーツ。




宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

本店は本格そばの店「宿場そば」としても知られていて、
こちらも品質に対するこだわりは「うばがもち」と同じ。


宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

高い天井に太い梁が見える店内。



地下300mから汲み上げた天然地下水で
毎日、打ちたて、ゆがきたてのそばを食べさせてくれます。

添加物を一切使っておらず、そばはもちろん、出汁も30日間寝かした熟成の味。


宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

その味をいろんな味で楽しめる「本陣そば(三味そば)」1000円は
小さなころからこの店での私の定番なんですよね。おすすめです。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」

大きな天ぷらが乗った温そばに、そばそのものの旨味が堪能できる冷製の山かけ。

宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」
そして厚身なのにたっぷり味がしみてやわらかいにしんのおそば!

季節の御膳(1300円)や宿場わんこそば(3段1300円、食べ放題2000円)、
ざるそば・うどんは650円から。うまい出汁を生かした丼ものもあります。

もちろん「うばがもち」もいただけますよ。


ここでは年に3回「宿場寄席」が続けられていて、宿場まつりにあわせた26日には
店の経営母体である南洋軒120周年を記念してアミカホールで開催予定とか。

まちの文化活動を担っていくのもまた
老舗という思いをおもちからなのでしょう。


宿場の歴史をいまに伝える「うばがもちや」まつり見物のその足で出かけて
まちの歴史と伝統の味を
満喫してみてはいかがでしょう。
















お菓子処 うばがもちや 本店
草津市大路2丁目13-19
TEL 077-566-2580 
営業時間 9:00~19:00 土日祝 8:00~20:00
定休日   なし
HP     http://www.nanyouken.co.jp/ubagamochiya/

宿場そば
TEL 077-562-0816
営業時間 平日  11:30~19:00(ラストオーダー18:30)
       土日祝 11:00~21:00(ラストオーダー20:30)
定休日   なし


※情報は2009年4月現在。詳しくは直接お問い合わせください。


より大きな地図で ミナクサブログ2009/422 を表示



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